経営統合後も好調!?「オイシックス・ラ・大地」2019年3月期決算

オイシックスは2017年の10月に「大地を守る会」と経営統合オイシックス大地が生まれ、、さらに翌年の10月に「らでぃっしゅぼーや」の株式をNTTドコモより100%譲渡し、経営統合されオイシックス・ラ・大地が生まれました。らでぃっしゅぼーやNTTドコモが買収した際は69億円で、今回の売却は10億円程度となっております。これだけみるとすごいお買い得感に見えますが、当時より業績が伸びておらず、NTTドコモとしても手放さないといけない状態だったのかな・・と考えられます。

先ほども話しましたが、大地を守る会とらでぃっしゅぼーやは業績が伸びてなかったため、オイシックス経営統合することはとても良さそうに見えます。(勝手なイメージですけど同業界だと一番イケテそうだったので)
実際に統合してどういうシナジーがうまれたのか、などを踏まえてみて行きたいと思います。

ハイライト

第二四半期なので、上半期の実績になっています。 f:id:ir_kzk:20181214115025p:plain

オイシックス単体の売上のYoYは20%,限界利益に関しては約40%の伸びと好調です。
大地を守る会の売上のYoYは-1%, 限界利益は-11%とあまり調子はよくありません。
らでぃっしゅぼーやの売上のYoYは書いてありませんが、2018年の売上が190億なので、単純に半分にすると前年度は95億なのでYoYは4%。限界利益は2018年の変動費がわからなかったのでわからず・・。売上だけでみると、2015年の208億よりは低くなりそうなので、成長はしてなさそうです。

全体でみると好調ではあると思います。売上だけ見ると、1年たっただけではまだ「大地を守る会」とのシナジーは見えてなさそうです。

ビジネスモデル

f:id:ir_kzk:20181219221107p:plain

基本的には経営統合された3社は「食の宅配」がメインになっております。
野菜だけの印象に見えますが、肉や魚なども配送してるようです。

f:id:ir_kzk:20181219223431p:plain

また、コストを下げるために生産者との直接取引を行なっているだけでなく、競合となりえるスーパーの配送手伝い「とくし丸」もグイグイ伸びています。多分自分たちの事業と被らないと考えているのでしょうね。なんとなくそれは思います。それより、流通のノウハウを活かしてるあたりがすごいです。

業界の紹介

f:id:ir_kzk:20181219222914p:plain

2014年の資料ですが、この時の自然食3つが統合されるとは思わなかったろうに・・・。
今のオイシックスは自然食というより、時短で料理ができるミールキットを中心に伸ばしていっているので、直近はそちらで勝負していくとは思っています。

市場規模

f:id:ir_kzk:20181219222834p:plain

生協が圧倒的ですね・・。もうこうみると、生協の位置をどれだけ奪えるかがすごく重要なんじゃないかと思えるほどです。
生協の分析は後日またしたいところですが、らでぃっしゅぼーやや大地を守る会で狙ってる層と被りそうなあたりなのも狙ってるのかなと。

方程式

f:id:ir_kzk:20181219221807p:plain

そのままでわかりやすいですね。LTVを指標としつつ、KPIを徹底しててる風土は見習いたいです。

余談ですが、私がオイシックスの資料が好きな理由の一つとして、資料が見やすいことです。
売上の方程式や、KPIなどしっかりと知りたい情報があるので嬉しいです。

競合

生協という最強のボスはいますが、最近ですと株式会社農業総合研究所が行なっている「農家の直売所」が生産者目線でいうと競合になりえるのかなとは思っています。

終わりに

今回は初めて決算の分析してみました。
もっとビジネスモデルや事業については細かく紹介しても良さそうだなと思いつつ次回頑張ります。